大学生のワーホリ後の就活は不利or有利に評価されるか真剣に考えてみた

ワーキングホリデー(ワーホリ)に行こうかどうか考えている学生が必ず考えるのが、就職活動(就活)に不利に働くか、有利に働くかという悩み。休学してワーホリで英語力を伸ばしたり、外国人との交流や経験をアピールすることで、海外に関わる仕事に就きたいという学生も多いはず。

就職氷河期に三流大学から大手総合商社、最大手の生命保険会社、最大手の重工業メーカー、証券会社から内定をもらい、就職後も就活をする学生を評価する面接官の経験もした筆者(@famzau)から、ワーホリを経験した学生がどう評価されるか真剣に考えてみた。

様々な業界で採用活動を担当する人事部の友人なども多くいるので、そういった友人たちからの意見も参考にしています。

休学してでもワーホリに行こうか考えている大学生やもう既にワーホリをしていて、帰国後に就職活動をしようと思っているには是非一度読んで欲しい内容です。

① ワーホリは”一般的に”就活に不利

大手企業に勤めたいという人にとっては、ワーホリは”一般的に”不利だと思います。

なぜかと言うと、まずワーホリは誰にでもできるということ。金銭面や年齢のハードルはあるものの、それさえ満たせば、日本人である限り誰でも行けます。

特に苦労して勝ち取るといった類の活動ではなく、誰でもできることなので、特に誇れる内容でもないからです。海外インターンとかでもしなければ、一般的にはワーキングホリデーと聞くと「ワーキング」より「ホリデー」のイメージが先行します。

1年間休暇を取ってましたという人が評価されないのは誰でも分かるように、この点からワーホリしました!というアピールだけでは企業にマイナスのイメージを与えてしまいます。

但し、大事なのはただワーホリをしたということより、ワーホリというビザを利用して何をしたかという内容が問われます。これについては、「③不利な状況からどう巻き返す」で触れたいと思います。

レストランでバイトをして、その国を車で一周して、色々な国籍の人と交流をして、語学学校にも行って英語力を上げただけでは、そのあなたの経験が企業にとって、どう役立つのかが見えてきません。

② 英語力について

では、語学学校に通ったり、欧米の外国人と付き合ったりして、英語力を伸ばしたぞという学生はどうなのかということについて考えてみたいと思います。

僕(@famzau)の肌感覚だと、TOEIC800点以上くらいで英語力がやっとアピールできるレベルにあると思います。1年間外国にいて英語を勉強していた場合、TOEIC900点くらいは正直欲しいところです。

会社に入ったら分かりますが、大手企業には帰国子女や長期留学していた人がザラにいます。英語力と言う土俵で戦うと自分で設定した場合、彼らのような英語力の高い人たちとの比較になってしまうので、注意が必要です。

但し、あまり帰国子女などが目を付けない中小企業の試験を受けた場合、800点くらいであっても海外人材という評価をしてくれるところもあります。

③ 不利な状況からどう巻き返す

「ワーホリは就活に不利だ!以上」では、建設的なアドバイスにならないと思うので、どうしたらワーホリを就職活動に有利に働かせるようにできるかを考えてみました。

重要なのは、インパクトとストーリーだと思います。

例えば、「将来は海外で働きたい」と思っていたので、海外で働く日本人駐在員100人に会いました。そして面接では、「御社の○○支社の○○さんにも会いましたし、○○支社長とご飯を食べに行きました。その話で、○○さんの海外での仕事の○○の点に魅かれて御社を志望しました」とか言えば、面接官は、「あまり聞いたことない話だし、こいつの行動力すごいな。」と思うし、志望理由も腑に落ちるはずです。

他にも、「インターンの募集はしていなかったんですが、自分で○○という会社に連絡して、ワーホリビザで○○という会社(できれば大手)でインターン生として1年間働かせてもらいました。最後の半年は、その実力が認められて給料がもらえる正規アルバイトとして雇用してもらえました。その中で○○の業務に興味を持ち、御社を志望しました。」とか。エージェントにお金払ってアレンジしてもらわずに、雇用機会を切り開いた突破力や、インターンから正規アルバイトへと転換できた実力や信頼、また1年間も同じ仕事をできる継続力をアピールすることで大きいインパクトを与えれると思います。ある程度、高度な仕事であれば、その1年間は職歴と考えられるくらいの経験になるのではないでしょうか。

日本では、雇用上の関係でそいうったことができない会社がありますが、海外の支社だとか中小規模の企業だとそういったオファーに柔軟に対応してくれることが、海外だとあります。

他にもその会社について詳しく知るとか、コミュニケーション能力だとかはありますが、ワーホリを就活のコンテンツにするという点では、上にあげたような内容もしくはそれ以上のことをした方がいいと思います。

ポイントは、誰もやりそうにないことというインパクトと、具体的な数字(100社訪問、1年間継続就労)、その会社への志望動機と繋がるストーリーだと思います。

ここで気づいて欲しいのは、ワーホリというイベントが、典型的なワーホリメーカーがする内容ではなく、ワーホリビザという単なる海外に長期滞在するための手段と化しているということです。”ワーホリビザという手段で”、自分が実現したい何かを実現するために行ったということです。ここでは、もはやワーホリというホリデーと捉えられがちなネガティブなイメージが薄れていて、自分が実現したい(実現した)イベントの方に焦点がいっているということに気づくはずです。

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まとめ

ということで、ワーホリをどう就職活動に活かすかについて個人的に真剣に考察しました。これは、あくまで就職活動にワーホリを活かすという人向けに書いたもので、特に文系の大手企業に働きたいという気持ちがある大学生に当てはまると思います。

理系の学生や、専門職志望の方、自分のやりたいことが明確な方には、別の戦略的なワーホリビザ活用のアドバイスがあります。ただ、ここで述べたことも一部学べることはあると思うので、ご参考にして頂けたら幸いです。

また、大手企業に勤めることだけが人生の目標ではないということも、ごもっともだと思うので、人生の休暇や憧れの海外生活などの人生でやりたいことを思いっきり楽しめばいいと思います。

ということで、この記事を読んでくれた方に最後にたったもう1つ読んで欲しい記事が、「自分探しをしにワーホリに来て悩んでいるあなたへ」なので、併せて読んで頂けると嬉しいです。
あと、「自分のために生きる勇気」という本もキャリアを考える上ではオススメです。

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