みなさん、「ポジショントーク」という言葉を正しく理解していますか?
ビジネスやインフルエンサーの発言などに対するコメントで良く使われる言葉ですが、実はこれ和製英語なんです。
外国人に「position talk」って使っても伝わらないと思います。
ということで本記事では、そもそものポジショントークの日本語の意味から始まり、英語での表現方法についてお伝え致します。
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和製英語「ポジショントーク」の日本語の意味
ポジショントークとは、自分の立場、立ち位置に由来して発言を行うことである。 転じて、自分の立場を利用して自分に有利な状況になるように行う発言のことも指すようになった。
(ウィキペディア)
元々は金融業界の売りポジション、買いポジションから由来するものだと思われます。
具体的な例を挙げると、「米株SP500ETFという金融商品の年率は9%なので資産形成のために買いましょう」と言っている人がいれば、だいたい発言者はその金融商品を持っています。
そしてより多くの人にその金融商品を買わせ、値上がりを待って売り抜けるか、価額を底堅いものにさせようとするんですね。米株を仮想通貨とかに変えても同じです。
他にも例えば留学エージェントの人が「留学と言うのは英語や異文化対応力を身に着ける上で素晴らしい物です!」と言っていれば、それもポジショントークになります。留学する人が増えることで儲かるビジネスをやっているわけですから。
「英語を学ぶならオンラインレッスンだけで十分です」とは口が裂けても言わないでしょう。中間に立っているフリをして、「留学とオンラインレッスンを併用するのはありだと思います」くらいは言うかもしれませんが。
英語でポジショントーク(position talk)はどう表現する?
結論から言うと、ポジショントークのように一単語で同義として日常会話の中でカジュアルに使える英語はありません。以下の2つの表現が使うなら良いと思います。
① Pump and Dump (P&D)
What Is Pump-and-Dump?
Pump-and-dump is a scheme that attempts to boost the price of a stock through recommendations based on false, misleading or greatly exaggerated statements.
Investopediaによあると、Pump and Dumpとは嘘の情報に基づく推奨やミスリード、誇張により、株価を上げようと試みることをいいます。
日本語では、「風説の流布」と訳されることが多いです。
一単語で言うならば「ポジショントーク」の英訳はこれが一番近いと思います。ただ、日本社会で使われるように、金融のトピック以外で使用すると外国人は意味が理解できないと思います。
また、教養が高い方でないと伝わらないかもしれません。
② statement that is beneficial to oneself
一言で表せないことは英語では多々あります。
そういう場合は知っている単語をつなぎ合わせて同じ意味になるようにしましょう。
ポジショントークの場合は、上のタイトルのようにstatement that is beneficial to oneself(誰かに利するような主張)というのが近いでしょう。
このoneselfをあなたが使いたい文脈に合わせて対象を変えれば良いと思います。
例文としては、以下のようになります。
That is a statement that is beneficial to a business person in the coffee industry. (それはコーヒー業界で働くビジネスマンのポジショントークです。)
コーヒーを飲めば長生きできるなどとコーヒー業界から利益を得ている人たちがいえば上記のフレーズを使うと良いでしょう。
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