バンダバーグで騙された!悪名高くなってしまうバンダバーグファームの構造大公開!

ファーム王国、Bundaberg(バンダバーグ)。オーストラリア最大のトマトの生産地として知られるが、パプリカ、ポテト、ライチ、カボチャ、レモン、イチゴ、ライチ、ズッキーニ、トウガラシなどその他数え切れないほどの作物が栽培されていて、切れ目なく年中仕事の機会がある稀有な地域。

求人が絶えずあることから、ワーホリメーカーにとって初めてのファームを経験する地域としても選ればれる。もちろん筆者(@famzau)もその一人で初めてのファーミングの地として選んだのはバンダバーグであった。

2014年から、かれこれ1年以上も働きながらワーカーの出入りを見てきた筆者だからこそ言える経験談をここでは伝えたい。

バンダバーグファームの様子

バンダバーグファームの様子

バンダバーグに来る日本人はまず、悪徳ファームではないかという疑いを半分抱きながらこの地を訪れる。大抵は彼らにとって人生初めてのファームの経験である。なんなら人生初めての肉体労働でさえある。

給料日が1日もズレることなく、成果給でなく、頑張らなくてもお金が入ってくる時給で、最高にキレイな虫一匹いない一人部屋の環境で生きてきた日本人は、異国の田舎のファーム到着初日で、まず、、、、テンパる

二日目にさらに彼らを追い込むのは、仕事上でのボスやスーパーバイザーとの上下関係立派に大学を出て、似たような者同士の集団とばかり交わってきた日本人にとっては、中卒や高卒の農家の人の言葉遣いや適当さに苛立ちを覚える。

しかも、そのボスやスーパーバイザーが、韓国や台湾などだったときは、尚更だ。心の奥底で、それらの国は日本より下と思っていて、自分は日本から来たというだけで特別でチヤホヤされるんじゃないかと構えていた古いタイプの人にとってはプライドさえ傷つけられる。

もはや、経済的にはそれらの国とは大差がないにも関わらず。例えば、日本の電機大手8社(日立製作所、パナソニック、ソニー、東芝、富士通、三菱電機、NEC、シャープ)の時価総額を合算してもサムソン1社にかなわない。シャープも台湾のiPhoneをOEMしてる鴻海のテリーゴウさんに買い叩かれて買収されている。

ただ、一ヶ月もすると、ファームとはそんなもんだと適応できる人が半分と諦めて逃げていく人が半分。もちろん中には、最初から余裕という感じで四の五の言わず、淡々とピッキングで稼ぐ工夫やそんな環境をも楽しみ始める人もいる。

大抵は日本で何らかの厳しい環境に耐えてきている人か、ファームとはそんなもんだと十分な心構えをしている人たちである。彼らは、ファームを最後に振り返って、「最初は大変だったけど、多くの友達もできたし、作物の成長の過程とそれに合わせた仕事の変化も楽しめたので、良い思い出だった」と満足して終わる。

一方、すぐにファームを跡にした多くの人たちは、悪いファームだったと結論付けて、また別の地へと向かう。そのすぐに初めてファームを経験し、出ていく人たちが母数が多いので悪い噂が大きくなる傾向になる。大規模ファーム王国の宿命とも言える。

有名な本を書くと、良い意見も悪い意見もどちらも出てくることと似ている。こういうプロセスで、バンダバーグの悪い噂というのは醸成されていく訳です。バンダバーグは初めてのファームとして行く人の母数が多いので、悪い噂の数も増えます。

確かに、悪徳と思われるようなファームも少しはありますが、はっきり言ってそれは、タスマニアにもケアンズにもアデレードにもどこにでもあります(よく報告が上がってきます)。

【タスマニアのファームの評判悪化】セカンドを餌に時給$1.35労働の被害報告

ただ、タスマニアやケアンズでの仕事は限られていて、応募する人も多く、そこでの仕事にありつける人は非常に少ないため、「悪徳だ!」という声すら上がらないのが現状です。

うまく例えることができませんが、ケアンズで10人働く人がいて、バンダバーグで1,000人働く人がいて、全く同じ割合の10分の1で悪徳ファームがあったとすると、ケアンズで「悪徳だ」と叫ぶ人が1人いて、バンダバーグではそう叫ぶ人が、100人もいるといった感じです。

あまり良い噂がない地域というのは大抵そういう構造です。但し、そういったファームの聖地として知られるところは、ファームの数が多いのですぐに他のファームに移れるというメリットがあります。

僕は飛行機代をかけてタスマニアに行って仕事に巡り会えなくて、観光だけして、本土にトンボ帰りしたという人を多く知っています。給料が安くてレント割れ(収入がレントや生活費以下になること)なんていい方です。タスマニアやケアンズには仕事すらないことがザラにあるんですから。

ただ、そのウェイティング(仕事がない間の待ちの期間)を「レント割れ」と呼ばないだけで、実際はタスマニアまでの飛行機代など含めノベにしてしまうとトントン(そんな変わらない)ということもあります。

ファームで有名な地域で、自分に合わないファームに出会った場合はサクッと別のファームに移ればいいだけです。怖いのは、ファームが少なすぎてサクッと移る先がないことだと思います。ファーム地域選びで流動性の高さという観点も取り入れてみては如何でしょうか。

Cabooltureのファームも有名なので、気になる人は以下記事チェック。

Cabooltureのストロベリーファームの実態。写真付き現地速報!求人でよく見るカブーチャってどんなトコ?

コメント

  1. 最都 優 より:

    現在bundabargにいてファームジョブをしています。最初タイトルにびっくりしましたが、書いてあるとおりだと思い
    笑えて仕方なかったです。実際にダーウィンにも行きファームをし
    他の地域の情報も聞いて、ファームはどこも似たようなもんだなと思っています。(場所によっては日本人嫌いなボスのいる場所だったり軍隊なみの仕事だったり
    たまたま時期がずれてしまったりもあり
    たまたまそのタイミングにあたってしまって嫌いになってしまう
    僕の周りではそういう人何人かいました。最初にこの記事をみんな見てくれたらなんて凄い思いました。是非シェアさせていただきます。
    いい記事ありがとうございます。

    • たばけん より:

      優さん、この事実を分かってくれる人がいて、めちゃくちゃ嬉しいです!!!本当に仰る通りで、どこのファームも冷静に考えると実際似たようなものなんですけど、バンダバーグは悪い噂が先行してしまっているんで、半信半疑でくる人が多いんですよ。そして、チラッと働いて即移動みたいな。実際、同じくらいの割合で他の地域にも良くないファームってあるんですけどね。記事にする人が少ないですよね。バンダバーグに長くいる人とかリピーターで戻ってきてる友人とかも事実結構いるんですがね。取りあえず、共感してくれて良かったです。

トップへ戻る