【要約・感想】LinkedIn日本代表の村上臣『転職2.0』が新しい!日本人のキャリアの新・ルールはこれだ!

久しぶりに絶対に読んで欲しい本に出合えました。

ビジネスSNSのリンクトイン日本代表の村上臣(むらかみ しん)さんの著書『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』です。
自分自身の中でキャリアに対するパラダイムシフトが起きた感じです。

要約や印象に残った点などを整理して紹介しようと思います。

●目次
はじめに キャリアの常識が180度変わった
我慢しながら働く時代はもう終わった
転職のOSをアップデートし、「望み通りのキャリア」を手にする
転職には方法論がある
第1章 望み通りのキャリアを手にする「転職2.0」とは?
誰もが“我慢しない働き方”が手に入る時代
キーコンセプト(1)目的 転職は自分の市場価値を高める「手段」と考える
キーコンセプト(2)行動 「タグ付け」で自分の希少価値を高める
キーコンセプト(3)考え方 目指すポジションから逆算してキャリアを考える
キーコンセプト(4)価値基準 「シナジー」を基準に仕事を選ぶ
キーコンセプト(5)人間関係 広くゆるいつながりをつくる
特長(1) やりがい、年収、人間関係、ワークライフバランス……すべて同時に手に入る
特長(2) 実績・強み・やりたいことがない人でもできる
第2章 自己を知る──「情報収集」から「タグ付けと発信」へ(1)
タグ付けフレームワーク(1) 分解
タグ付けフレームワーク(2) 解放
タグは発信してこそ意味がある
第3章 自己を高める──「情報収集」から「タグ付けと発信」へ(2)
市場価値向上=「すでに持っているタグ」×「新しいタグ」
STEP(1) どんなタグと掛け合わせるか
STEP(2) どうやってそのタグを手に入れるか?
スキルのタグを高める方法
第4章 業界を見極める──「スキル思考」から「ポジション思考」へ
業界選びはポジション選び
業界選びフレームワーク(1) 業界の固定
業界選びフレームワーク(2) ポジションの固定
どのポジションが熱いのかを知る
どの業界が伸びるのかを知る
第5章 会社を見極める──仕事は「会社」でなく「シナジー」で選ぶ
シナジーによる会社選び
シナジーが得られる会社とは何か
受ける会社が決まったら……
転職先が決まったら……
第6章 広くゆるいつながりをつくる──「人脈づくり」から「ネットワークづくり」へ
これまでの転職になかった新しい概念
ネットワークづくりがあなたの働き方を180度変える
第7章 転職を考えることは人生を考えること
「仕事選びとは何かを妥協するもの」はもう過去の常識
改めて問う、あなたは「我慢する働き方」を続けるか?
おわりに 転職をポジティブに考える
巻末付録「タグ分類表」

(Amazon参照)

Contents

はじめに キャリアの常識が180度変わった

今までは、「年収UP⇒仕事が忙しい」、「仕事が楽⇒年収DOWN」のように何かを得るには何かを失うトレードオフの転職が当たり前だった。

全て揃った完璧な就職先などない。それが、転職1.0だったとすると、転職2.0はなんと全ての希望が得られる転職ができるのが違うところだ。

背景にあるのは日本の労働人口減少による人手不足で、企業と個人が対等になり、交渉力や流動力を持つ点

個人的にはテクノロジーの発展による仕事の減少も気になるが、大きな根幹にあるのは、日本の労働力人口の減少とのこと。

また、転職の目的も一発の転職の成功を目指す転職自体ではなく、3~4回転職する前提の自己の市場価値を最大化させるためのタグ付けの手段でしかない。

もっと分かりやすくいうと転職2.0における転職の目的は、自分の市場価値を高めるための手段です。

転職と言っても強みや実績がないと言うかもしれないが、ないのではなく、自分の強みや実績を明確にするための方法(フレームワーク)を知らなかっただけと著者は断言しています。

そのフレームワークについても本書で紹介されます。

個人的には労働人口の減少もそうだが、テクノロジーによって消えていく仕事も考えると一概に個人の立場が高くなるわけでもない気がしている。

いずれにせよ大方は賛成できるので『転職2.0』を読んで終わりではなく、フレームワークやステップなどを実践してこそ意味があると思う。

第1章 望み通りのキャリアを手にする「転職2.0」とは?

転職したばかりの人が希望した会社に入社したのに何か違うということで迷っていたとします。

あなたならどう声を掛けるでしょうか?

ほとんどの人は、「あと3年は頑張れば考えが変わる」とでも言うのではないでしょうか。

村上さんはあえて自分の目指す理想像(やりがいや年収)を明らかにして、すべて満たすような転職に向けて行動した方がいいという言葉を掛けたといいます。

転職2.0では、我慢しない働き方が手に入る時代が既に到来しているのにただ知らないだけと言います。

すべてを満たすような転職先何てないと思っている人がほとんどではないでしょうか。私もその一人です。

ただ、それを「ただ知らないだけ」と言われると、確かにすべてを満たす職業のために全力を尽くしたのかと言われればそうではない。

確かにそこら辺の転職サイトにそんなすべてを満たす仕事が転がっているわけではないと思うが、やれるだけのことをやってみる価値はあり、納得もいくものだと思う。

キーコンセプト(1)転職の目的 転職は自分の市場価値を高める「手段」と考える

転職1.0:「1回の転職での成功」を目的とする

転職2.0:転職を「自己の市場価値最大化のための手段」と考える

理由:市場価値向上に最もインパクトを与えるのが「転職」であるから。

昔は終身雇用が大前提としてあったため、会社を辞めることは大事であったので、転職一発で大成功を収めることを前提としていたと思う。

ただ、人生100年時代になり、個人のキャリアが企業の寿命以上となり、日本企業も終身雇用を保証しなくなってきている中で、転職は数回行うことが前提となってきている。

そういった中では、一回の転職とは自分にタグを付ける手段でしかなく、市場価値向上の手段でしかなくなる。

なので、その転職で自分の価値をどう高めるのかを真剣に考えた方が良い、そしてその転職の次の転職まで見据えた一手を打つことも推奨される。

そういった俯瞰した目でキャリアを見ていくのは大事かもしれない。

という意味では個人的には転職は早めにしておいた方が良いと思う。というのも、人間年齢を重ねるにつれて動けなくなっていくことは明白だ。

例えば40代になると、家庭があり、親の世話も必要で、自身のマーケットでの価値も下がり、新しいことを学ぶのも難しい。「今持っている物を手放すのも難しい、新しいことを取り入れるのも難しい」のが40代である。

ここまで来ると会社にしがみ付くのが関の山である。役員になるのも難しいと感じている人は、ただただトラブルを起こさず時間を過ごすだけの人生が待っている。

であれば、転職と言う経験を早くして、何が起きるのかを体感するのは早い方がいいかもしれない。

キーコンセプト(2)転職に向けた行動 「タグ付け」で自分の希少価値を高める

転職1.0:「情報収集」をする(転職サイトなどの間接情報のチェック)

転職2.0:「タグ付けと発信」をする

理由:情報収集は市場価値を高めないから。タグを発信するとSNSで効率的にマッチした企業からオファーがくる。大事なのはタグに関係する一貫した情報を発信しているかどうか。

SNSが発達する以前の昭和や平成の時代は、情報発信をする手段何てなかった。

ただ、今の時代は情報を発信し、向こうから見つけてもらうことができる時代だ。

これであれば、向こうは少なくともオファーしたい職種にマッチしていると少なくとも思ってもらえれているので、効率的に転職の機会が見つかる。

副業案件なんかもオファーされるかもしれない。

そういった仕事のオファーが多ければフリーランスになる手ごたえを掴めるかもしれないので、色んな意味で情報発信のたしなみはこれから大事になってくるであろう。

キーコンセプト(3)考え方 目指すポジションから逆算してキャリアを考える

転職1.0:「スキル思考」で考える

転職2.0:「ポジション思考」(目指すポジションが先にあり、そのためのスキルを得たり、そのための会社に転職したりする思考)で考える

理由:終身雇用が崩壊し、雇用形態がジェネラルではなくジョブ型となりつつあるから

今後は専門性が問われる時代。

どうしてもキャリアを考えると、英語を勉強しようだとか、プログラミングを勉強しようとなりがちだ。

ただ、本来目指すべきはポジションである。例えば、現在不動産の営業をしていたとして、ITプログラマーになりたいとする。

ただいきなり全然違うフィールドに飛び込むのは現実的ではないので、「不動産営業」⇒「IT営業」⇒「プログラマー」のように、自分のポジションからピボットしながら、なりたいポジションを目指すのが良い。

キーコンセプト(4)価値基準 「シナジー」を基準に仕事を選ぶ

転職1.0:仕事を「会社」で選ぶ

転職2.0:仕事を「シナジー」で選ぶ(自分がいかにその会社で力を発揮して成果を出せるかどうかという視点)

理由:有名な会社に価値を置いている時点で、自分軸での判断を放棄し、他人軸に判断をゆだねているから。

ジョブ型の時代だと、選ぶのは会社ではなく、ポジションまたはシナジーとなってくる。

有名な会社に軸を置かず、きちんと仕事内容の中身も見て自身が活躍できるかを見て判断することが大事だ。

ただ、個人的には会社の知名度も重要だと考えている。

転職の目的が自身の市場価値を最大化する手段だと考えると、やはり大きな会社に転職できたというのは、次の転職では有利に働く。

当然その会社で何を成し遂げたかという実績は大事だが、有名な会社に入れたというのも一つの実績だと思う。

少なくともこの会社で働いていた人であれば大丈夫だ。少なくともここの会社で課長レベルで、トレーニングを受けているのであれば大丈夫だ。というような採用側にも安心感がある。

そういう意味では、個人的に会社の知名度というのは筆者の意見とは違うが大事である。ただ、会社名だけをゴールにするのはどうように意味はないと思う。

キーコンセプト(5)人間関係 広くゆるいつながりをつくる

転職1.0:「人脈づくり」をする

転職2.0:「ネットワークづくり」をする

理由:これからはダイレクトソーシングが増える。ネットワーク内で自分が認知されていれば、人を介して会社から採用したいというオファーが飛び込む可能性がある

先ほどの情報発信の話ではないが、ダイレクトソーシングが増える現状では、広く認知してもらうことは重要だ。

マーケティングでAIDMAというフレームワークがあるが、Attention, Interest, Desire, Memory, ActionのAttention(認知)がないと、自身という商品を売り込むスタートラインにすら立っていない。

そういう意味ではLinkedInのようなプロフェッショナルネットワークにプロフィールを曝け出し、広く浅いネットワークを作っていくことは重要だ。

特長(1) やりがい、年収、人間関係、ワークライフバランス……すべて同時に手に入る

転職1.0:「あちらを立てればこちらが立たず」、すべての希望を満たすのは非現実的

転職2.0:やりがい、年収、人間関係、ワークライフバランスのすべてが同時に手に入る

理由:労働人口が減少し、人材不足が常態化するというマクロの状況

こちらは冒頭で述べた通りだ。

これから人口減少の日本では、黙っていても人材へのニーズが高まっていくというのは、ほとんどの人にとっては朗報であろう。

一見信じられないかもしれないが、日本でも一部の産業では、この現象が起きているようだ。

転職1.0:一つの会社にぶら下がろうとする人は、会社の業績悪化や、M&Aの可能性におびえながら働く

転職2.0:自分の市場価値を高めて、プランBを選択できる状況にある人は、精神的に楽に働ける

一つの会社にぶら下がる考えは怯えながら働くことになるし、窮屈だ。

会社の業績悪化や肩たたきにあうことに怯えながら働くのはストレスだろう。

人間関係が最悪だったりとか、会社でポンコツだと思われてて、それでも別の会社に転職できないため我慢して居座り続けなければならないのはツラい人生だろう。

そういった意味でも常に会社を辞めれるカードを持って置ける状態でいることは精神的に楽だろう。

情報発信をしていて、常に引く手がある状態だと、それをより感じやすい。

特長(2) 実績・強み・やりたいことがない人でもできる

転職1.0:大学、会社のネームバリューにはもう価値がない

転職2.0:人目を引くようなキャリアを持たない人でも、我慢しない働き方や転職を実現できる

理由:個人が会社で何を達成できるかに注目するシナジー優先の転職が主流になれば、過去の経歴はそれほど問われなくなる

年が経つにつれてその会社での実績が重要になってくるという話だと思う。

ただ反論すると、別の会社で同じ実績を再現できるかは、もっている体力や環境も違うので別の話になる。

どんなスキルを身に着けたかが個人的には大事だ。そのスキルや資産を次の会社に持っていけるポータブルスキルがあると安心だと私は考える。

「自分には実績や強みがないから転職できない」と言うのは思い込み

それらを明確にする方法を知らなかったりという、ただそれだけのこと。

全てが揃ったパーフェクトな転職先なんてないと考えているのが思い込みのように、自身に実績や強みがないと考えるのも思い込みなのかもしれない。

この本ではその強みの見つけ方なども紹介していくれる。

やりたいことがない人はどうすればいいか

「やりたいこと」を無理矢理見つけ出すのではなく、今やっている仕事の中で、ワクワクすること、楽しさを感じられることは何かという棚卸しから始めること。

我慢ゼロの転職を実現するにあたっては、「自分が楽しい」という素直な気持ちに従うことが大切。

誰でも、今やっている仕事の中で「楽しい」と思える要素が一つくらいはあるはず。その「楽しい」と思える要素を、いかに膨らませていくかを考えていきましょう。楽しいことを追求していけば、誰でも転職2.0に移行できるはず。

営業であれば、トップ成績になっているとき、お客様から感謝の気持ちをいただいたときなど色々あるはずだ。新規ビジネスをするときや新天地へ出張するときのワクワクもあるはずだ。

一方、顧客をプッシュしなければならなかったり、意に沿わない仕事をするとき、ルーティーンワークなどはストレスと感じる業務もあるはずだ。

その楽しいことを増やし、ストレスとなることを減らすのは、仕事でもプライベートでも意識した方が良いかもしれない。

タグ付けフレームワーク(1) 分解

・レジュメを更新する

・自分の職種をコンピテンシーに分解する

ここからは就職活動における自己分析に近い。

転職を考えていない人でもレジュメの更新は重要だ。

また、自分の強みなどが分からない人は本書の最後にスキルやコンピテンシーの表があるので、そこから選ぶだけでもいいでしょう。

タグ付けフレームワーク(2) 解放

・他己紹介からヒントを得る

・転職を考えていなくても、一度市場に出てみる

・キャリアコンサルタントをIRと見立て、フィードバックをもらう

・自分と似た経歴の人からロールモデルを探す

・タグは市場に「認知してもらう」ことで、キャリアにさらに有利に働く

自己理解が終わったら、それを外(マーケット)に出してみないと意味がない。

自分の世界だけで理解していても、自分で悶々としているだけで、井の中の蛙となる可能性だってある。

第3章 自己を高める──「情報収集」から「タグ付けと発信」へ

・市場価値向上=「すでに持っているタグ」x「新しいタグ」

・一直線上のキャリアアップでは、いつか賞味期限を迎えてしまう(一つのタグをひたすら強化なので、そのタグが賞味期限を迎えてしまう)

・「いそうでいない人材だけど、多くの企業がほしいと思う人」は、基本的にはタグの掛け合わせから生まれます

・タグを掛け合わせるときは、一つのタグの強みを活かせるような別のタグを選ぶのがポイント

次に自分がどのタグ(経験やスキル)を持ちたいかを考えよう。

それに合わせた転職活動が重要だ。

STEP(1) どんなタグと掛け合わせるか

・すでに持っているタグと離れたタグ(マーケット感覚をもとにかけ算を行い、自分の市場価値に希少性を持たせる)

・新しい職種に付随するタグ(データサイエンティスト、営業職が持つSQLスキルなど)

・ホットなタグ(端的に言えばGAFAMなどのITセクター、ABC人材*AI, Big Data, Cloud)

タグ選びのアドバイスもあって、ホットなタグを選ぶことも重要だ。

そういう意味ではITやメディカルなどは、今後将来に渡っても高い需要を持ったタグと言えるかもしれない。

STEP(2) どうやってそのタグを手に入れるか?

・転職エージェントのコンサルタントから情報を収集する(職務経歴書を見せてキャリアアップに繋がる職種を聞く)

・スタートアップの動向をみる(成長に繋がる事業を見る)

・現業でタグが手に入る仕事を得る(目指すタグに近い業務を取りに行く、発信する)

・新しいタグが手に入る仕事に転職する

タグの手に入れ方は、自分の現在の会社でそのタグを取りに行ったり、場合によっては転職によってタグを手に入れることもできる。

個人的には転職階数を減らすためにも、まず自分の会社でそのタグを取りに行く努力をした方が良いかもしれない。

これが、冒頭から述べている手段としての転職である。

これからの時代に有効となるスキルのタグを得る方法

・英語のタグはまだまだ需要がある(英語のタグをかけ算できる人材は、日本においてかなり不足)

・プログラミング思考には優位性がある(コンピュータを活用して問題解決を進めていくこと)

・仕事外の経験もタグ化できる

村上さんの考える有力なタグを見ると、「英語」「プログラミング」は昔からずっと言われている有力なスキルではあるが、引き続き需要があるようだ。

また、先ほどタグを身に着けるのは、今いる会社での異動、転職、と述べたが仕事外の経験でもタグ化できると述べている。

そういう意味で副業は収入面以外の意味でも重要さを今後増していくだろう。

第4章 業界を見極める──「スキル思考」から「ポジション思考」へ

・業界を選ぶにあたっては、まず自分が仕事をするときに重視する項目を3つ挙げてみよう

・そして、その中から1つに絞る。それが現時点でのキャリアの軸

・ほとんどのケースでITがかけ算のベース、ITに関わる業界を選べば、市場価値の高いタグが得られやすい

・どの業界が伸びるのかを知るために業界一位の会社の有価証券報告書のサマリーだけ読む

村上さんがIT業界出身だからというのもあるのか、IT業界の優位性と言うのは度々出てきている。

確かに今後ITがなくなることがないというのは明白なので、間違いではないと思う。

第5章 会社を見極める──仕事は「会社」でなく「シナジー」で選ぶ

・シナジー:お互いがいい意味で利用し合う関係が重要。能力があ人は課題のない会社には在籍する意味をみいだしません。

・カルチャーフィット:これからは、会社のカルチャーが自分に合うかどうかが、シナジーを得るためにも非常に大きな要素となる。日本でいうと、メルカリやサイバーエージェント、GMOというった会社はカルチャーに独自性あり

・大企業かベンチャーか:決められた役割の中できっちりと仕事をするのが好きな人は、大企業向き。役割を超えたところで新しい仕事にチャレンジしたい人はベンチャー向き。

・外資系:徹底的なポジション思考で、マネジャーはコーチで部下の仕事を見ているだけ

・地方の会社への転職:まだまだハードルが高い。都市圏と地方では、依然として経済格差がある。ただ、大都市圏の会社に勤務しながら地方の会社で副業はあり。まずは、副業を通じて都市部と地方の両方に軸足を置き、そこからゆるやかに重心を移していく方法が現実的。

・オーナー企業:働きやすいケースと働きにくいケースの両極端。謎ルールなどもある。

会社選びのポイントも述べられている。

大手かベンチャーか、日系か外資か、都心か地方か、上場企業かオーナー企業かなど、よく語られるテーマについても触れられている。もう一つ私が加えるとしたら、会社員かフリーランスかなどでしょうか。

個人的には、大手日系上場企業にて地方でリモートで働くのが最強だと思っている。

簡単に転職ができる30代くらいまでは色々とチャレンジするのがいいが、大手日系企業の安定感は半端ない。

そこで今広まりつつあるリモート勤務で都心の給与レンジを享受しながら、地方で生活費を抑えて親の近くにでも住んだり、たまに海外にも行きながら自由と安心を享受して働くのが理想的だ。

第6章 広くゆるいつながりをつくる──「人脈づくり」から「ネットワークづくり」へ

・まずは同じ業界の人、近い業界の人からネットワークをつくる(自社を客観視できて、自社が遅れているのか、進んでいるのかが分かる)

・今度は異業種を含めた業界横断でのネットワークづくりにもチャレンジ

・ネットワークの中でメンターと呼べるような人を作っておく

・同じ業界で自分が狙っている一つ上のポジションにいる人をメンターにすることには大きな意義がある

・重要なポジションほど、最初は水面下で採用が進められる

・転職にあたって大きなテーマを持ち、腰を据えて取り組む

・大きくキャリアチェンジする際には、「今後10年を投じる価値はあるか」を考えながらテーマを設定

・副業としてトライアルで仕事をするチャンスが与えられたりも

・ネットワークがあれば独立の道も選べる(さまざまな知見が得られるのが楽しい)

・副業は本業への自身にもつながる

・ネットワークが安心感を生み、やりたいことに踏み出せるようになる

ここではネットワークづくりの重要性について述べられている。

自分の得意な領域ではないので、是非チャンレジしていきたいと考えている。

特に異業種とのネットワークづくりは今後チャレンジしたいことの課題だ。

第7章 転職を考えることは人生を考えること

・「仕事選びとは何かを妥協するもの」となる理由の一つは、ただ情報を知らないから。自分の過去の経験や、勤務している会社を基準にすると、漠然と不安や恐怖を感じてしまいます。

・ただ、モヤモヤしていても時間は待ってくれません。「何となく、このままでいいのかな」と考えているうちに、あっという間に50代に突入して、55歳にもなると、会社によっては役職定年を迎えることになります。

・役職定年まで来ると「年齢も年齢だし、雇用してもらえるだけありがたい」「無事定年を迎えて、退職金を受け取るまでは乗り切りたい」という意識が芽生え、とにかく波風を立てずに会社員人生を全うしようとする人が増えます。

・でも、70代までモヤモヤしながら働くのはちょっともったいない。

・日本の職場において多くの人がストレスを感じているものは、大きく2つに集約されます。1つは上司もしくはチームメートとの人間関係。2つ目は会社のムダな業務プロセス、社内ルール。

・仕事にまつわるある種の「思い込み」にも問題がありそうです。1つはツラくて厳しい経験をしたほうがいい、ツラい仕事を乗り越えることに価値があるとする風潮です。2つ目は、労働=時間、つまりアウトプットは時間に比例するという思い込み。

・我慢を前提とする働き方は既に労働力不足により崩壊しつつあります。

・キャリアの決定権が個人に移行する分、「自分がどうたいか」を、社員が自ら考える時代になった。

・今は、いかにITツールを活用して生産性を高められるかが問われている時代

・中高年の社員は自ら積極的に学ぶ人と、全く学ばない人に二極化する傾向。学ばない人は、旧態依然とした根性論でマネジメントを行いがち。

・「100%転職すると決めたわけじゃないのに、気軽に面接を受けてみるなんて、その会社にしつれいではないか」「もっと良い条件を求めて転職するのは、今の会社への裏切りじゃないのか」そういう後ろめたい感情は、呪縛以外の何物でもありません。

・個人が市場に足を踏み出すことで、さまざまなフィードバックを得ることができます。そのフィードバックは職業人として成長する上で貴重な情報となります。

・そもそも天職というのは、ただの幻想です。もしくは、その時々で変化する可能性がある、流動的なものです。私たちができるのは、限られた人生の中で、より納得できる仕事を選び、取り組むということだけ。

最後に「転職を考えることは人生を考えること」というタイトルで括られている。

仕事や結婚や家の購入が人生の一大イベントだとすると、転職は間違いなく人生の大きな一部分を占めるものだろう。

それを考えることは人生を考えることと同義というのには納得だ。

ほとんどの社会人にとって一日のほとんどの時間を費やすのは仕事だ。

それであれば、その仕事にやりがいを感じていたり、ストレスフリーであればこの上ないだろう。

ということは、最高の仕事環境を手に入れることは、最高の人生を送ることと同義であると思う。

そこを真剣に考えられないということは、人生を楽しむことを放棄したことと同じかもしれない。

我慢しながら定年まで会社にしがみ付くのもあなたの人生。リスクを取りながらチャレンジしていくのもあなたの人生。

本書で学んだことと言えば、固定概念のリミットを外すことなのかもしれない。

  • 給与、やりがい、勤務時間など全ての条件がそろった仕事などない
  • ツラい仕事や経験をした方が成長する
  • 成果は時間に比例する
  • 転職する気がないのにエージェントに相談するのは失礼
  • 転職する気がないのに面接を受けるのは失礼
  • 自分に合った天職というものがあるのではないのか

こういった日本では当たり前のことは、今の時代には本当に正解なのだろうか。

こういった自分の中のリミッターを外せたことが、リンクトイン日本代表の村上臣さんの著書『転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール』を読んだ最大の収穫だと思っております。

もちろん、ここで本を読んで感心したということだけにとどめず実践することが大事だと思っています。

自分が感動したポイントをかいつまんでまとめましたが、一連の本として軽快に読んでいくともっと響くポイントがあると思うので、是非ポチっと人生を変えるために購入してみて下さい。

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